2013年12月24日火曜日

EndNote X7が12211円!? 安くない?

EndNoteは論文管理のためのソフトです。

使用している方も多いと思いますが、最近はEvernoteで代用も可能なので使ってない方もいると思います。

そのEndNote…問題がひとつ。

なんといっても高い!!!!これに尽きます。

価格.comで27800円、アカデミックで16800円!!

高い…

しかし、学生はさらに安く買える方法があります。

それは国際学生証を発行することです。
http://www.isic.jp/shutoku.html

手順は以下のとおりです
(1)国際学生証を作る
(2)販売サイトで購入する
(3)ダウンロードし、インストールする

販売サイト以下のアドレスからいけます。
http://e5.onthehub.com/WebStore/ProductsByMajorVersionList.aspx?ws=24df2766-530c-e011-bed1-0030487d8897&vsro=8&JSEnabled=1

ダウンロードします。

ドル相場なので日々料金が変動します。
また、商品も変わったりします。

前はOfficeが5000円ぐらいで買えました(今は売ってないです)。
今は円安傾向なので、あまり恩恵は得られないかもしれないですけど、多少はお得になります。

大学院生もOKです。

買おうか買ないか、年末かなり迷いそうです。

2013年12月20日金曜日

非特異的腰痛に対するコアセラピーの効果

非特異的腰痛とは厳密な原因が見つからない腰痛のことで、腰痛のほとんどはこれに当たります。

腰痛に対するリハビリとして、よくコアセラピーを行うことが多いのです。

コアセラピーと言えば、ストレッチポールですね。
まあ他にもコアセラピーはいっぱいあるんですけどね。

ストレッチポールなどが流行したおかげでコアセラピー、コアコンディショニングがPTの中でも良く行われているのですが、実際にコアセラピー、コアコンディショニングに効果はあるのでしょうか?

それを検討した論文です。

J Back Musculoskelet Rehabil. 2013;26(1):37-43. doi: 10.3233/BMR-2012-0348.

Effect of core stabilization exercises versus conventional exercises on pain and functional status in patients with non-specific low back pain: a randomized clinical trial.

Inani SB, Selkar SP.
 
 
本研究の目的は非特異的腰痛に対して、従来の運動と比較し、コアスタビリゼーション運動の効果の検討することである。
 
30人の非特異的腰痛と診断された20-50歳の人が参加した。コアスタビリゼーションと他の一般的な運動を15人ずつに分けた。3ヶ月間の研究において、治療前、治療後でアウトカムとして痛みのVASと腰痛に関連した能力障害指標を測定した。
 
両群において初期治療から有意に改善した。コア群において、従来の運動と比較して、痛みと身体機能の改善の程度が良かった。
 
コアスタビリゼーション運動は従来の運動と比較し、非特異的腰痛を呈する患者の能力障害、痛みの減少と身体機能を改善させる。
 
 
予想通りですが、両方ともに効果がありました。
コアエクササイズの方がより効果があったというのは、PTにとっては納得ですね。
 

2013年12月10日火曜日

外来患者の立位バランスは筋肉量よりも筋力と関連する

Muscle strength rather than muscle mass is associated with standing balance in elderly outpatients.
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/?term=scle+Strength+Rather+Than+Muscle+Mass+Is+Associated+With+Standing+Balance+in+Elderly+Outpatients

立位バランスはPTにとってとても重要な評価指標です。

バランスを構成する要因は様々です。

その中で、今注目の筋肉量と筋力のどちらが影響するのか?を検討しています。

対象:197人の地域在住のクリニックに外来で来ている高齢者(平均年齢82歳)

測定指標:握力、膝伸展筋力、四肢除脂肪量、バランス能力(閉脚立位、セミタンデム立位、タンデム立位)のCOP

結果:握力と膝伸展筋力は関連が認められたが、除脂肪量は立位バランスと関連が認められなかった。

コメント:やっぱりそうだろうな。という結果でした。バランスは筋肉量だけじゃなくて神経的要因の方がどう考えたって影響が大きそうですもんね。ただ、この神経的要因というのがやっかいで、まだ漠然とした考えに近いですね。神経的要因とは何なのか?前庭機能?小脳機能?はたまた大脳基底核?神経的要因というひとくくりにすること自体が困難であることは間違いないです。

2013年12月5日木曜日

ウェアラブル端末のリハビリへの応用

ウェアラブル端末…今最も注目されている分野といってもいいですね。

ここでウェアラブル端末の定義

野村総合研究所によると
「持ち運びができるだけでなく、機能を発揮するために身体の特定の部位に身につけることが可能かつ必須であること」
「他の端末やネットワークとの通信機能を保有しているもの」
という2つの条件を満たす情報機器端末と定義付けています。

ウェアラブル端末の例

Google Glass

たとえば、Google Glassを使えば簡単にバーチャルリアリティ環境を構築できると思います。

それにAR(拡張現実)を組み合わせれば実際に自宅に近い環境をバーチャルでかつフィードバックの得られるような環境の構築が可能となると考えられます。

ARっていうのは携帯のカメラを通してみると立体でガンダムが浮かび上がってくるみたいなやつです。

なんだか想像するだけでわくわくしますね。
医療分野に進出してくるのもそう遠くないはずです。

こういうのはリハ分野に応用するのが、最も可能性を秘めていると思うのですが…

Kinectによる動作・姿勢分析の妥当性

Kinectは動作・姿勢分析ツールにはとても有効ではないかと思いますが、ゲームなんだから精度はいまいちなんじゃないの?
と思う方も多いと思います。

そこで調べたら結構論文ありますね。
学術的にも妥当性と信頼性はあるようです。

Gait Posture. 2014 Jan;39(1):593-8.
Validity and reliability of the Kinect within functional assessment activities: Comparison with standard stereophotogrammetry.

48人の肩関節外転、肘関節屈曲、股関節外転、膝関節屈曲の動きで評価しています。
この研究はKinectによるROMの妥当性と信頼性という感じの研究になるようですね。

信頼性の検定のため同条件で1週間後に測定しています。
Kinectの比較対象として、マーカーをつけて写真を取っているようです。

その結果、再現性は良かったようです。

Gait Posture. 2012 Jul;36(3):372-7.
Validity of the Microsoft Kinect for assessment of postural control.

こちらもGait Postureです。
こういう研究はGait Postureが圧倒的に多いですね。
Wiiの時もGait Postureでしたし…
あとはこういうメカニックなことをリハビリに応用する研究の報告が多い雑誌としては

20人の対象者に(1)リーチ到達、(2)反対リーチ、(3)閉眼閉脚立位を行っています。

ICCの誤差は0.06±0.05であり、相関係数はほとんど0.90以上だったそうです。

なのでKinectは臨床において姿勢評価に使えるよとのことでした。

Kinect…
夢が広がります。

2013年12月3日火曜日

動作分析、姿勢分析って何で評価する?

PTが動作分析や姿勢を評価するときに使うツールはなんでしょうか?

まず一番に上がってくるのが”目”ですね。

というか、臨床においてはほぼ”目”のみですね。

たまにVicon使っている所もありますが、ほとんどないです。

”目”のみだと自己完結に終わりかねないです。
自己満足で終わらないことが重要です。

他職種に説明するには客観的評価、つまり数字で示すことが必要です。

その点Viconはかなり有用ですね。
しかし、高い!!

Viconで診療報酬のとれないリハ職種には到底買ってもらえる代物ではありません。

そうなると何か代案を考えなければならないです。

【代案①】
写真やビデオ

視覚的なのでわかりやすさでは一番です。
ただこれでは専門職っぽくないですね。
数字で出ないですし…

【代案②】
加速度計

最近PT学会の発表でも増えてきました。
数字で出ますし、いろいろな解析方法により、かなり正確に動作を分析できるようになってきています。
携帯電話の発達に伴い、加速度計も小型化されてきていますし、有用な方法の一つです。
ただ腰椎につけると手と足の正確な情報がわからないなど、一部分の情報しか得られないのが欠点です。

加速度を何個も付ければいいのですが、そうすると結局高くなってしまいます。

【代案③】
Kinect

これが今個人的に一番有用な方法ではないかと思ってます。
Kinectをパソコンとつなげると骨格をトレースできるようになります。

こんな感じ


これを数値としても出力できますし、視覚的にもわかりやすい。
さらに同時にいくつもの場所(体幹、下肢、上肢)を評価可能です。

まさに写真や動画、加速度、Viconのいいところを寄せ集めたみたいな感じですね。

でもゲーム機器だから精度はどうなの?
っていうのが必ず出てきます。

Viconはウン千万するのに、Kinectは20000円ぐらいだから精度が低いんじゃないの?

と高いから良いものと思ってしまいがちです。

次回にKinectの精度を学術的に検討してみます。